PART.78 砂漠の首都バレンシア!
砂漠旅行者の案内に頼ってオアシスに向かうエルちゃん(*´∀`*)
そして・・・
ここが、イベルブオアシス!!!
やぁーなんだか砂漠の中のオアシスっていいですよね~♪
このオアシスの管理をしているサメおばちゃんに話を聞いてみた(*‘ω‘ *)
(*‘ω‘ *)「あんのぉ」
サメ「おや?冒険者かい?こりゃどうも」
(*‘ω‘ *)「首都バレンシアに行きたいのでござる」
サメ「はぁ?あんた、バレンシアに行くには砂漠を横断せにゃならんのだよ?」
(*‘ω‘ *)「ほむ」
サメ「あんた、砂漠を渡ったことないだろう。いいかい?砂漠は思っている以上に危険な場所だ。昼は死ぬほどの暑さ、夜も死ぬほどの寒さだ。何の準備もせずに行けば、砂漠の上があんたの墓場になるだろうよ。」
(´・ω・`)「ふむ」
サメ「まったく、こまったね。ほら、これをやる。」
お水と温かいお茶をもらった。
サメ「暑いときには水を飲め、寒いときには茶だ。これだけあれば、バレンシアへはとりあえず到着できるだろうよ。これから砂漠を行き来することがあるなら、次からは自分で買いな。」
(*‘ω‘ *)「ありがとーおばちゃん!」
サメ「バレンシア行くんだったらここからまっすぐ東に進みな。そしたらみつかるさね。」
(*‘ω‘ *)「あーいっ」
(´・ω・`)「いけどもいけども砂」
闇の精霊「そりゃ砂漠だからな」
(´・ω・`)「そういえば、予言者のシラレさんが、この砂漠のことを黒い砂漠って言ってたなぁ。なんでだろう?」
闇の精霊「クク、さぁな。もしかしたらバレンシアでそのへんの謎がわかるかも知れないぞ?」
(´・ω・`)「あんた何か知ってるんじゃないの?」
闇の精霊「さぁ?ほら、見えてきたぞ、バレンシアだ。」
(´・ω・`)「なんかはぐらかされた気がする・・・」
ここが首都バレンシアの入り口(*´∀`*)
タクル「首都バレンシアへ来てもらい、歓迎す・・・します。あー・・・楽しい旅になること、願う、願います?あ、お願いする?外国語、難しい」
(*‘ω‘ *)「にひ。エルちゃん5千ヶ国語ぐらい喋れるんで大丈夫ですよ。」
タクル「ハハハ、それはすごいです。バレンシアは広いです。良い出会いがあるように」
・・・
闇の精霊「とにかく、知った顔と会おう。バルハンだっけ?アイツがここにいるはずだ。行ってみよう。」
(*‘ω‘ *)「依頼品まだ見つけてないけどね~。まいいか。進捗状況だけ伝えましょうかね。」
バルハン「やぁ、エル殿。バレンシアへようこそ」
(*‘ω‘ *)「うぃ」
バルハン「それで、どうだったかな?私が頼んでいた依頼の進捗は。」
(*‘ω‘ *)「んー一割程度ってかんじですかね」
バルハン「ふむ、そうか・・・。一刻を争うものなのだがね・・・まぁよい。カタン軍はどうだったかな?なかなかに規律ある良き軍隊に仕上がっていると自負している。」
(*‘ω‘ *)「それなりにまぁまぁでした。」
バルハン「ふふふ、そうだろう(?)。まぁ、あそこは我が王族によって作られた軍であるからな。カタン軍の一人としての、君のこれからの活躍にも期待しているよ」
(*‘ω‘ *)「ふふふ、任せよ」
・・・
闇の精霊「我が王族・・・つまりこいつは王族の一人にしか過ぎない。他にも王族がいるならそいつらにも顔を売っておくべきだと思うが?」
(´・ω・`)「ほむ」
闇の精霊「トゥバルだっけ?あのガハーズの頭。奴が言ってただろう?その依頼品は建国伝説に関わるほど大きなものだって。なら、王族と縁があるはずだろう?」
(´・ω・`)「なるほど。一理あるわ。」
闇の精霊「さぁ、向こうに同じニオイのするやつがいる。いくぞ」
・・・
案内された先には壁に貼られた地図みたいなものに何やらペンでカキカキしてる人がいた。
マンメハン・ネセル「・・・少しだけ、この理論に即して接近すれば・・・いや、これは違う・・・うーむ、不思議な星座だ。」
(´・ω・`)「あんのぉ」
マンメハン「?・・・おや、はじめまして。私はマンメハン・ネセルと申します。」
(´・ω・`)(ネセル・・・ということはこの人も王族なのか)
マンメハン「ふむ、その武器に紫色の髪。あなたが例の冒険者ですか?」
(*‘ω‘ *)「知ってるの?」
マンメハン「ふふふ、知っています。我が兄バルハンを手伝って、あるものの行方を追っているようですね」
(*‘ω‘ *)「ほえー、バルハンさんの弟さんなんですね~。」
マンメハン「はい、ただ、どんな理由で兄がそれを探しているのかはわからないけど、本当はそれは私のものなんですよ。」
(*‘ω‘ *)「・・・・・・へ?」
マンメハン「あなたが本当に賢き人であるならば、いずれわかるでしょう。そしてそれが見つかった暁には、ぜひ元の持ち主へ返してほしい。」
(*‘ω‘ *)「・・・」
マンメハン「はは、まぁいきなりこんな事言われても困りますよね。私の部下の中にその正体を知っている者がいます。占い師プラジンというものです。彼に会えばもっと簡単にそれを見つけることができるでしょう。」
・・・
さてさて、今日はここまで(*´∀`*)
また続きは次回をお楽しみに!
エルちゃん棒との出会い②
コムダル「3つだ。」
(*‘ω‘ *)「・・・3つ?」
コムダル「真の強者となるため、課せられる試練の数だ。」
(*‘ω‘ *)「一発どでかいのくれたほうがいいんだけど。」
コムダル「わがままを言うでない。一度しか言わぬからよく聞け。」
1つ!
「制御」
神獣の力を自らの力にするためには、その強大な力を制御出来なくてはならない。
力を制御できぬなら、神獣がその力を自ら封じてしまうだろう。
そのような者に、天を揺るがす資格などないと思え!
メイン族の群れを探して、最小限の動きで奴らを翻弄してみせろ。
その力を制御できるならその資格があると見なされるだろう!
2つ!
「無為」
器の中になにかものが入っていれば、そこに再びものを入れることは出来ぬ。
自らの欲や驕りを捨て、新しき知恵を受け入れる準備をしろ。
黒狼の主は自分のすべてを捨てることが出来なければならない。
これを「無為」という!
ハスラ古代遺跡に行け。そこの古代武器に立ち向かい、おのが中にある成長の妨げとなものを全て削ぎ落とすのだ!
3つ!
「交感」
黒狼の禍々しい気配は恐怖そのもの。しかし彼も一つの命であることに変わりはない。
君だけの力ではなく、その黒狼と共鳴を通じた絆をもってすれば、お互いの力を極限まで引き出してくれるだろう!!
自ら脅威の中に身を投じるのだ!そして君と黒狼とが互いを心から信頼しあっていることを世に示せ!
・・・
(*‘ω‘ *)「すべての試練をものの数秒でこなしてきた」
コムダル「なるほど。その強さ、その信頼、大したものだ。君と黒狼、まるで親友のような関係にも見える。」
クロ「がう~!」
(⌒▽⌒)「がうがう」
コムダル「ここから先は私では教えられぬ領域だ。バレノスの黒狼のもとへ戻れ。彼の名を知るのだ。そして呼べ。君ほどの力があれば、その名は自ずと分かるはずだ・・・」
・・・
闇の精霊「自ずと分かると言っていたが・・・どうなんだ?」
(*‘ω‘ *)「きっと黒狼の前に行けば、オーラでわかるわ!」
闇の精霊「ふ、ふぅー・・・ん」
・・・
黒狼の現身「来たか・・・エル、我が名を知る者よ・・・」
(*‘ω‘ *)「・・・来たわ」
黒狼の現身「答えてみせよ・・・我が名を・・・」
あなたの名は・・・
「ぽこ太郎よ!!!」
黒狼の現身「・・・?」
(*‘ω‘ *)「・・・???」
黒狼の現身「・・・いや違うんだけど・・・。」
(*‘ω‘ *)「なんて?」
黒狼の現身「いや、えっと・・・感じるだろ?私の名前を。なんかこう、感じるものがあるだろう?」
(*‘ω‘ *)「ない」
黒狼の現身「!!?」
(*‘ω‘ *)「感じるものは・・・」
黒狼の現身「・・・」
(*‘ω‘ *)「ない!!!いっさい!!!!」
黒狼の現身「・・・ちょっと失礼」
・・・
黒狼の現身「おい、どうなってる」
闇の精霊「いや、手はず通り選択肢三つぐらい出したんだよ。」
黒狼の現身「見てないんじゃないのか?上からボタン押してけば自然と依頼達成できるとっても優しいシステムだっただろう?」
闇の精霊「そうなんだけどなぁ・・・」
黒狼の現身「ちょっと確認してみるか・・・。」
・・・
黒狼の現身「あのぉ」
(*‘ω‘ *)「はい。」
黒狼の現身「三つぐらい、浮かばない?頭の中に・・・選択肢的な・・・」
(*‘ω‘ *)「浮かばないっすねぇ。まったく!」
黒狼の現身「スゥー、そうかー・・・。」
・・・
黒狼の現身「おかしいじゃないか?どうなってるんだ。」
妖精ちゃん「意地になってるわね・・・。」
黒狼の現身「・・・意地!?」
妖精ちゃん「エルちゃん。選択肢は見ているはずよ。でも今までの話の流れからして関連性もなく、全然想像出来ないような選択肢だったから意地になってわからないふりしてるんだわ」
闇の精霊「・・・アイツ大分性格あれだからな・・・」
黒狼の現身「・・・まじかぁー・・・。どんな選択肢出したの?」
闇の精霊「ダルとビダム、後おふざけでコムダル・・・」
黒狼の現身「コムダル!?あの試練を最後までクリアできなくて天聖棍引き継げなかったくせに川に向かってブンブン天聖棍みたいな棒振り回して悦に浸ってるあの!?」
妖精ちゃん「あんまり言うと可愛そうよ・・・。まぁその選択肢じゃないのはわかってるはずだから・・・どっちか選んで外れれば、もう一方選べばいいのに・・・。」
闇の精霊「もう教えちゃってもいいんじゃないか・・・?」
黒狼の現身「えー・・・でもそれだと物語の進行上ちょっと・・・」
・・・
黒狼の現身「ここでクイズです」
(*‘ω‘ *)「はい。」
黒狼の現身「疲れたような、体を動かす気になれない感じのことを、なんと言うでしょうか!」
(*‘ω‘ *)「・・・たるい。」
黒狼の現身「くそ!」
黒狼の現身「次です」
(*‘ω‘ *)「はい。」
黒狼の現身「メジャーリーグで活動しているイラン出身の日本プロ野球選手の名前は?」
(*‘ω‘ *)「有選手」
黒狼の現身「あぁあああ!!!」
・・・
黒狼の現身「だってあれ絶対言わないもん!!!わかるもん!!!絶対言わないって心に決めてる目だったもん!!強い意志を感じたもん!!!」
妖精ちゃん「諦めないで!!!」
黒狼の現身「スゥー・・・」
・・・
黒狼の現身「ふっふっふ。分かったようだな。私の名を。」
(*‘ω‘ *)「?・・・いや、わかりませんけど。」
黒狼の現身「・・・そうだ!!そのとおり!!私の名がダル!!!ダルだ!!!!!!!よく分かったな!!!エルよ!!やはりお前は選ばれた者!!!」
(*‘ω‘ *)「!?」
黒狼の現身「我が名を知る者にのみ、この天聖棍を託すことができる・・・!」
ボトン
黒狼の現身「受け取るのだ。認められし者のみが、それを手にすることができる。」
(*‘ω‘ *)「・・・ニヤ」
黒狼の現身「・・・っく」
(*‘ω‘ *)「ま、ありがたく受け取っておくわね」
黒狼の現身「ぐ・・・ぐぎぎ・・・フィ・・・フィサもあなたの成長を喜ぶだろう・・・。私の力の一部があなたと生を共にするだろう・・・。」
(*‘ω‘ *)「よろ。」
黒狼の現身「ッスゥー・・・。あなたの後ろをいつも守っているあの子が私であり、あなたの手のその天聖棍が、師匠そのものだ。」
・・・
黒狼の現身「さて、さようならだ。」
クロ「がうーがうー・・・」
黒狼の現身「我が子よ、悲しむな。お前の仕える主人はちょっとあれだが、強く生きるのだ」
クロ「がう・・・!」
(*‘ω‘ *)「あれとは?」
妖精ちゃん「強大な力の持ち主ということよ。エルちゃん。」
(*‘ω‘ *)「そういうことね。」
黒狼の現身「エルよ。これから、あなただけの道に向かって進むのだ。その果てに何があろうと、いつまでも共に行くのだ。少女よ。黒狼の主よ。その力で、天を揺るがすのだ・・・。」
そうして、エルちゃんは天聖棍を手に入れた。こころなしか、妖精ちゃんと闇の精霊が少し可愛そうな目で消えゆく黒狼ダルの姿を見ていた気がする。
(*‘ω‘ *)「にへ。天聖棍。かっこいいわ。でも名前がダサいわね。もっとかっこいい名前を考えておかないと。」
そしてPART.37へ続くのであった。
おちまい(*´∀`*)
エルちゃん棒との出会い①
闇の精霊「いい知らせがある。」
(*‘ω‘ *)「にゅ?」
闇の精霊「冒険を経て、オマエも大分力をつけてきた。そろそろ教えてもいい頃だと思ってな。」
(*‘ω‘ *)「なによ。」
闇の精霊「さらなる力だ。欲しくないか?」
(´・ω・`)「まさか、また遺物の力吸収しようってんじゃないでしょうね・・・」
闇の精霊「クク、今回は違う。オマエ自身の力だ。オレも大分力をつけてきた。だからその礼にオマエの欲望を叶える手助けをしてやろうと思ってな。」
(*‘ω‘ *)「ほお?」
闇の精霊「バレノスの高いところにオマエと似た気配を感じる。普通の人間じゃ感じられないが、確かあの辺にはそういうのに敏感な奴がいただろ。」
(*‘ω‘ *)「バレノスの・・・気配に敏感なやつ・・・?エマちゃんとか?」
闇の精霊「そうそう、あいつももしかしたらその気配を感じているかもしれない。聞きに行ってみよう」
(*‘ω‘ *)「ウィー」
エマ「あ、エルさん。お久しぶりですね。」
(*‘ω‘ *)「あのさあのさ、最近なんか変な気配を感じない?」
エマ「気配・・・ですか・・・。あ・・・そういえば、最近、以前見ていたような夢を見ることが増えてきました。」
(*‘ω‘ *)「まじ・・・?ギアスの時みたいな・・・?」
エマ「えぇ。黒くて、深い深淵から目覚めた赤い目・・・高いところで私達を見下ろしていました・・・。でも、以前見ていたのとは少し違ったような・・・」
(*‘ω‘ *)「ほぉ?」
エマ「ここで生まれたものではないようでした・・・。そもそも人の姿をしていませんでした。まるで、あなたの後ろにいる・・・」
(*‘ω‘ *)「後ろ?」
クロ「がう・・・?」
(´・ω・`)「・・・あんた」
クロ「がうぅぅ」
闇の精霊「クク、さすがにコイツじゃないだろう。コイツはまだおこちゃまだからな。」
(´・ω・`)「え、そうなん?」
闇の精霊「お前たちの成長を見守っていたやつがいる。もう時が来たと考えているんじゃないか?会いに行ってみよう。なんだかコイツも目がキラキラしてるぜ?」
クロ「がうがう!」
( ゚д゚)「でっかいクロちゃんだ!!!」
クロ「がう~~~!!」
クロちゃんが嬉しそうにしている。
黒狼の現身「エル・・・やっと私が見えるようになったのか。久しぶりだな。」
(*‘ω‘ *)「だれ」
黒狼の現身「忘れてしまったのか・・・?まぁしょうがない。あれはずいぶんと昔の話だからな。しかし、君は子供の頃の姿そのままだね」
(*‘ω‘ *)「いやまぁ私永遠の18歳ですからね年取らないでいつまでもプリチーなんです。」
黒狼の現身「・・・あー・・・コホン。お前のそばにいる私の小さな子も、役目を果たす時が来たのだ。」
(*‘ω‘ *)「もしかして、クロちゃんのマミーですか?」
黒狼の現身「ふふ、さてね。しかし、私はこの先そう長くない。お前たちに力を授ける役割を果たさなくてはならない。」
(*‘ω‘ *)「ほにゅぅん?」
黒狼の現身「そう遠くない東の方だ。君の師匠フィサがいただろう。」
(*‘ω‘ *)「え?私師匠なんかいたの?知らないんだけど。」
黒狼の現身「なんだ・・・?もしや記憶をなくしたのか・・・?まぁいい。彼の弟子の一人が修練を続けている。天聖棍を引き継ぐことは出来ていないだろうが、君の内なる力を呼び起こしてくれるかもしれない。行ってみなさい。」
(*‘ω‘ *)「りょっ」
いた(*‘ω‘ *)
コムダル「む・・・?誰だ君は?」
(*‘ω‘ *)「スーパーえるちゃんです」
コムダル「エル?・・・エル!?まさか、師匠の最後の弟子と言われている・・・!?」
(⌒▽⌒)「ははは、さよう!」
コムダル「道場で好き放題やった挙げ句、師匠に『もう弟子を募るのはこれきりにするのじゃ~~~~!!!』と言わしめ、引退に追い込んだあの!!?」
(´・ω・`)「ごめんなさいそれ人違いです。」
コムダル「そ、そうか・・・しかし若干アホっぽい紫髪の小娘と記録が残っていたから・・・やはり君のことなんじゃ・・・」
(●`ε´●)「誰がアホじゃこらあああああああ」
・・・
コムダル「空には縫い目がないように、水には境がないように。棍の捌きはかくあるべし。師匠の言葉だ。」
( ˘ω˘)「スヤァ」
コムダル「聞いているのか!!?」
(*‘ω‘ *)「全て聞いてた。」
コムダル「はぁ、まったく。しかし・・・、黒狼の魂がこの世に残って君を見守っていたなんてね。師匠の最後の配慮かもしれないな。」
(*‘ω‘ *)「愛されすぎた」
コムダル「まぁ・・・師匠も師匠で君のことは孫のように可愛がっていたようだ。ときどき私にも君の話をしてきたよ。手のかかる子ほど可愛いということかな。」
(*‘ω‘ *)「めっちゃいい子だわよ。」
コムダル「私としても、師匠の意志がこの世から消えてしまうことは望まない。いいだろう、君を助けよう。」
(*‘ω‘ *)「いえあっ、どうすればよいの?」
コムダル「天を揺るがす強大な力。黒狼に真の主と認められた者のみがその力を手にすることができる。私にはどうしても出来ない試練だった。今振っているこれも、その真似事に過ぎない・・・。」
(´・ω・`)「ふむ」
コムダル「君が本当に力あるものならば、証明してみせよ。」
(⌒▽⌒)「よかろう・・・」
続く・・・!
PART.77 王族の探す鍵
サヤ「バルハン王子が探しものを・・・?」
(´・ω・`)「はい。何か知りません?」
サヤ「ふむ・・・さぁ?知りませんし、あまり興味もありませんね。」
(´・ω・`)「ふにゅぅ。ところでお姉さんの依頼ってなんなの?」
サヤ「私の依頼ですか?・・・うーん、これはプライベートなことですから、申し上げられませんね。好奇心が旺盛なのはいいことですが、あまり首を突っ込むものではありませんよ。」
(´・ω・`)「・・・そーっすか。」
(´・ω・`)「なーんも話してくれなかったっす」
シャカトゥ「そうですか・・・ふむ。」
(´・ω・`)「・・・」
シャカトゥ「・・・知りたいです?」
(´・ω・`)「・・・知りたい」
シャカトゥ「フ・・・フフ、サービスですよ?あまり依頼内容を言うべきではないのですがね。しかしあなたはもはや私の友だ。友が困っているのであれば、無償で手助けするものでしょう」
(*‘ω‘ *)「あら、シャカトゥさん。あなたどんな人にでも取引を持ちかけるんだと思ってたわ。」
シャカトゥ「ハハハ!それは違いますよ。お金はとても大切です。しかしお金よりも大切なものはたくさんありますよ。」
(⌒▽⌒)「LOVE・・・ですね?」
シャカトゥ「そう。ラヴです。ハハハ!・・・さて、エルさん。黒い龍の水晶・・・知っていますか?」
(´・ω・`)「黒い龍の水晶・・・?なぁにそれ」
シャカトゥ「かの黒い龍の精気を用いて作られる水晶です。」
(´・ω・`)「・・・それをサヤ姫がもってこいと?」
シャカトゥ「そういうことです。それを何に使うかは教えてくれませんでしたがね。私もそれに関してはよくわからない。」
(´・ω・`)「ほぉーん。それで?黒い龍はいるの?」
シャカトゥ「目星はついています。おそらくガハーズ盗賊団の巣窟にいるでしょう。ガハーズ・トゥバルというガハーズのボスがその龍を生け捕りにしたそうなんですよ。しかし・・・彼らはとても凶暴だからどうしようかと・・・。ん?・・・まてよ?」
(´・ω・`)「?」
シャカトゥ「いるじゃないですか。素晴らしい人材が!ハハ。これも何かの縁ですね、エルさん。」
(´・ω・`)「・・・あなた。LOVEはどうしたのよ。そんな危険な場所にこんないたいけな少女を送り込むつもり?」
シャカトゥ「いたいけな少女?すみません。目はいいはずなんですが・・・」
(⌒▽⌒)「HAHAHA。はっ倒すぞ」
シャカトゥ「ははっ。それは困りますね。ですがご安心ください。シャカトゥ商団は、大きな働きには相応の報酬をご用意します。あなたであればそれはご存知でしょう?もし協力してくれれば、あなたが探している依頼品のことは、必ず探り出して見せましょう。」
(*‘ω‘ *)「よかろう・・・全て任せよ。」
シャカトゥ「期待してますよ?巣窟の近くに部下がいます。詳しい話は彼から聞いてください。」
ビヤラニ「な、なに?く・・・くろ・・・黒い龍の結晶!?」
(´・ω・`)「うん。どこにあるの?」
ビヤラニ「ゆ、ゆゆゆ勇気のある人だ・・・!く、く黒い龍の力を奪うなら、これをお使いください!」
(´・ω・`)「なにこれ。」
ビヤラニ「く、く・・・黒い龍の力を抽出できる不思議な石です。」
力の抽出ができれば、結晶は向こうでやってくれるのかしら?
なにはともあれその不思議な石をもってガハーズ盗賊団の巣窟へ!
ここの人たちめっちゃ攻撃してくる゚゚(゚´ω`゚)゚。ピー
クロちゃんの助けを借りて、なんとか黒い龍のもとに。
(´・ω・`)「あんのぉ・・・」
ガルザル「・・・なんだ」
(´・ω・`)「ごめんけど、力ちょうだいね」
ビヤラニからもらった不思議な石に黒い龍の力が吸い取られていく。
ガルザル「・・・まったく。愚かな人間だ。無駄なことを・・・。」
(´・ω・`)「?」
ガルザル「私はトゥバルに頼んだのだ。我々に制御しきれぬこの力を封じることをな。私にもはや以前ほどの力は残っていないというのに。」
(´・ω・`)「まじ?」
闇の精霊「こいつ、捕まったのが恥ずかしくて適当なこと言ってるんじゃないのか?w」
(´・ω・`)「やめなさい。」
ガルザル「愚かな人間よ。お前は何も知らない。だがここで会ったのも、何らかの力の意志が導いたのだろう。トゥバルのところへ行くが良い。崖の上にいるだろう。」
(´・ω・`)「あい」
トゥバル・ガハーズ「きたか冒険者。はは、俺の部下たちを容赦なく倒していたね」
(´・ω・`)「げ、バレてた。」
トゥバル「君のような力・・・どこかで見たことがあるな・・・ふむ、まぁよい。どうやってここがわかったのだ。」
(´・ω・`)「いやぁ、なんかガルザルって龍が力の意志がどうたらこうたら言ってここの場所を教えてくれたん。」
トゥバル「・・・力の意志・・・?なるほど。ふむ、せっかくこんな所まで来たんだ、強き冒険者よ。聞きたいことがあるなら聞いてみよ。」
(´・ω・`)「聞きたいこと?・・・うーん。あなたのことを教えて?」
トゥバル「ふふ、よかろう。」
・・・
私は昔、王に仕える将軍だった。私の国では、トゥバル将軍という名を知らぬものなどいなかったよ。
王の名はシャハザードという。私は王に忠誠を誓っていた。そう思っていた。
ある日のことだ。王は私に一つの極秘任務を言い渡した。ある鍵を探すようにとな。
・・・
(´・ω・`)「鍵・・・?」
トゥバル「うむ。私は血眼になって探したよ。王のために・・・いや、自身の将軍としてのプライドのためにでもあっただろうか。」
・・・
しかし、鍵は見つからなかった。この世に存在しないものであるかのように思えた。
ただ、王の探しているその鍵が、どういうものなのか、ぼんやりと分かり始めてきたころだったな。バレンシアの軍隊が大勢で俺のところへやってきた。
なぜだと思う?協力するためではない。俺を殺すためだ。奴らは剣を抜いて俺の方へ突撃してきたんだ。
なぜそうなったのかわからないが、もしかしたら、王が何らかの濡れ衣を俺に着せたかったんだろう。なにせ俺は将軍として、多くの機密的な情報を知る立場であったから。しかも極秘の任務で、多くの場所へ出向いては調査を重ねている姿が、何か企てをしているように他の者からも映っただろう。
本当に王に対する忠誠があるのなら、俺はその濡れ衣を着るべきだったのだろうか・・・。しかし俺は我慢ならなかった。その場から逃げ出したよ。忠誠ではなく、己の名誉を守るために。
・・・
(´・ω・`)「なーんか。昔もそんな話をきいたわね。ゴブリンの族長のギアスだったかな・・・?」
トゥバル「ははっ、どこも同じようなものということかな。まぁしかし、真相はわからない。もしかしたら王が誰かにそそのかされたのかも知れないし、別の者がその軍を率いていたのかも知れない。」
(´・ω・`)「ほむ・・・私も王族の依頼を受けているの。」
トゥバル「王族・・・?誰のだ。」
(´・ω・`)「バルハンと、まぁ直接ではないけどサヤって人からも。」
トゥバル「バルハン王子とサヤ姫か・・・。どのような依頼だ?」
(´・ω・`)「サヤ姫は黒い龍の水晶を欲しがってた。バルハンは、よくわからないけど、すごい貴重な物?が何者かに奪われちゃったからって、それを探してくれーって。」
トゥバル「フ・・・フフ、貴重なものか。もしかしたら鍵のことかもしれんな」
(´・ω・`)「その鍵って、何なの?」
トゥバル「・・・そうだな。いや、やめておくよ。それだけは言えないな。元将軍としての誇りと名誉にかけて。しかしヒントを教えよう。それはバレンシアの建国伝説にも絡むほど大きなものだ。」
(´・ω・`)「???」
トゥバル「しかし・・・悪いことは言わない。この件からは身を引くと良い。それが何なのか知る時、君は死んでしまうだろうから。」
・・・
闇の精霊「ククク・・・面白そうだ!面白そうじゃないか!」
(*‘ω‘ *)「・・・SORENA☆」
闇の精霊「どうするんだ?奴の言う通り、身を引くのか???」
(⌒▽⌒)「にやぁ」
(⌒▽⌒)「全力で首を突っ込む!!!!!」
闇の精霊「さすがは相棒だぜ~!こうしちゃいられない。首都バレンシアに行こう!そこに行けばなにか面白い事が起こるだろう。」
(*‘ω‘ *)「おういえっ!」
つづく!
PART.76 珍奇な依頼品を求めて!
ケンタウロスのところへやってきたエルちゃん。
(*‘ω‘ *)「私と勝負しなさい」
ケンタウロススカウト「・・・だれだ?」
(*‘ω‘ *)「あなたを倒すものです。」
ケンタウロススカウト「ふん。帰るんだな。貴様のような小娘を相手にしているほど暇ではない。」
(´・ω・`)「・・・」
ケンタウロススカウト「我らは強い。大勢の冒険者を集めて向かってくるのならわかるが、貴様のような者に傷をつけられるほど我は脆弱ではない。」
(´・ω・`)「・・・容赦はしない」スッ
ケンタウロススカウト「ほう・・・向かってくるか?ふん、どれだけ攻撃をしてもそんな棒きれでは少しのダメージも・・・いた!!!え?痛い!なにそれ痛い!!!いたいいたい!!!」
(⌒▽⌒)ブンブンブンブン
ケンタウロススカウト「あああああああああああああ」
(⌒▽⌒)「大したことないわ。」
・・・
トレナンドゥ「奴らの鈍さが分かっただろう。」
(⌒▽⌒)「ははは。ニブニブだったぜ」
トレナンドゥ「まったく、ケンタウロス族は傲慢で独断的だ。奴らとはまるで話が通じない。さて・・・冒険者よ。私達バシム族は彼らと戦争をしようと考えている。君たちが協力してくれるなら私達も君に協力することを約束しよう。どうかね?」
闇の精霊「クク、あのガニンとかいうカタン軍隊長が、コイツラの助力があれば王子の探していた貿易品の追跡も楽になるだろうと言っていた。悪くない提案だと思うぞ?」
(*‘ω‘ *)「ふーむ、まぁいいですよ。」
トレナンドゥ「感謝する。ケンタウロスはバルハン関所を戦いの拠点とする計画らしい。そこにいけば、わざわざ奴らの所へ出向かずとも剣を交えることができるだろうな。」
(*‘ω‘ *)「ほえ?バルハン拠点を?」
トレナンドゥ「そうだ。私達もそこへ行く。君の提案通りバルハン関所を守ろうではないか。ただ勘違いするな。私達はケンタウロスを倒すためであって、君たちに助力するわけではないのだ。」
(*‘ω‘ *)「はいはい。」
ガニン「感謝します!これからもバシム族との細かい交渉が続くでしょう。それは私に任せてください!」
(⌒▽⌒)「いえいえ。後はよろしくね!」
ガニン「ふぅ・・・これで一つの大きな問題が解決しましたね。やっと王子様の依頼のことに注力できます。」
(´・ω・`)「うむ」
ガニン「考えたのですが、盗まれたものをまた探すよりも、もっと効率的な方法があるかと思うのです。」
(*‘ω‘ *)「ほ?」
ガニン「シャカトゥという場所をご存知ですか?マンシャゴブリン出身のボスが管理しているところですが、そこでは全ての物が手に入ると言われています。」
(*‘ω‘ *)「もしかして・・・そのゴブリンって、シャカトゥさん?」
ガニン「ほお。知っていますか。そうです。そのボスの名にちなんで名付けられました。そこなら何か情報があるかもしれません。行ってみてもらえますか?私も少しここで用事をすませてから向かいます」
(⌒▽⌒)「御意」
ここがシャカトゥさんの名前から付けられたシャカトゥなのです(*‘ω‘ *)
名前と土地の名前がかぶってるのでちょっと混乱しやすいですねん゚゚(゚´ω`゚)゚。ピー
とりあえず貿易管理をしているタフタルさんに話を聞いてみることにした!タフタル平野という名前はこの人からきているのかしら(*‘ω‘ *)
(*‘ω‘ *)「ちゃお!」
タフタル「おや?冒険者ですか?これはこれは、どうも。我々シャカトゥ商団と取引しますか?」
(*‘ω‘ *)「タフタル平野っていうのはあなたの名前から?」
タフタル「ほう。向こうから来たのですか。ふふ、あそこはシャカトゥ様が私にくださった土地なのですよ。」
( ゚д゚)「なんとっ。」
タフタル「シャカトゥ様は公明正大な方です。部下たちを大事にしてくださいます。しかしあの土地もケンタウロス達に占領されてしまった・・・。全く困ったものですね。」
(´・ω・`)「あらまぁ、大変ね」
タフタル「それで?冒険者様はどんな御用で?・・・って、聞かなくても分かりますね」
(*‘ω‘ *)「ぽよ?」
タフタル「ほっほ、せっかくシャカトゥに来たのです。会いに来たのでしょう?シャカトゥ様はここで一番高いところにいらっしゃいますよ。会いに行ってみてください。」
シャカトゥさんか~、久しぶりだな(*´∀`*)
(*‘ω‘ *)「しゃかしゃかぽんぽーーーーん!!!」
シャカトゥ「こぉ~~~れはこれは!エルさんではありませんかぁー!」
(*‘ω‘ *)「おひさし」
シャカトゥ「ふふ、ひさしぶりですね。あの時の戦いは本当に素晴らしいものでした。」
(*‘ω‘ *)「だしょだしょ?それでねぇ~、ちょっと別件で相談が。」
シャカトゥ「・・・ふむ。なるほど、欲しい物があるのですね?」
(⌒▽⌒)「ふふ、さっすがシャカトゥさんだわ。バレましたね」
シャカトゥ「はは。まぁ、ここに来る人は大抵そうですから。さて、他でもないあなたの相談ですから、話を聞きましょう。」
(*‘ω‘ *)「ありがとん!実はですねぇ・・・」
・・・
シャカトゥ「ほう・・・ほう・・・、ふふ、これはこれは、ずいぶん面白そうな話じゃないですか。」
(*‘ω‘ *)「そお?」
シャカトゥ「その貿易品のことというより、今の状況が、ですね。」
(*‘ω‘ *)「?」
シャカトゥ「いやね?今私も、王族から依頼を受けてましてね?これがまた厄介な依頼なのですよ。そして、あなたも同じようにバルハン王子からの依頼を受けている。同じ王族から同じタイミングでの依頼とは。これ、何か裏でつながってると思いません?」
(*‘ω‘ *)「たしかに。」
シャカトゥ「フフ、すぐそこに私に依頼をしに来たお姫様がおいでです。直接お話を伺ってみたらどうですか?」
こちらがサヤ・ネセル姫!!この人から聞き取り調査をして、バルハン王子に依頼されてた物の情報を掴むのです!
(*‘ω‘ *)「ちょりっす」
サヤ「あら、冒険者さんですか?バレンシアへようこそ。」
(*‘ω‘ *)「色々話を伺いたいのですが」
サヤ「・・・すみませんね。今は忙しいので、あまり話している時間はありません。」
(●`ε´●)「んぶぅ」
サヤ「・・・あら?」
(´・ω・`)「?」
サヤ「あなたのもってるそれ・・・」
(´・ω・`)「む?これ?エダナのネックレスっていうらしいけど。」
サヤ「もしかして・・・エダンの知り合いですか・・・?」
(´・ω・`)「そだお。知り合いっていうか。NA☆KA☆MAだけどね」
サヤ「ふむ・・・そうですか。いいですよ。少しだけお話しましょうか」
(´・ω・`)「?・・・ありがとん。」
さてさて、今回はここまで!
果たしてバルハン王子が探しているものとは・・・!!そしてサヤ姫とエダンの関係は!!?
次回、乞うご期待!!(*´∀`*)
PART.75 バルハン王子とバシム族
(@_@;)あつい・・・あつすぎる・・・
スーパー引きこもりエリートのエルちゃんにとってこの日差しは強烈過ぎるのだ。
バルハン関所に到着したエルちゃん。ここの管理をしているボルブさんにハルナン商団のことを伝える。
ボルブ「・・・まさかそんなことが・・・。」
(´・ω・`)「がちです。大変でした。」
ボルブ「よくぞご無事で・・・。しかしそれは私がどうこうできる問題ではないですね。ちょうどバルハン王子が砂粒バザールに来ているのです。よかったら冒険者さんが直接お話していただいても?やはり直接見た方からのほうが伝わるでしょうから。」
(´・ω・`)「砂粒バザール?」
ボルブ「この関所を抜けた先にある大きな市場です。また、その先にはバレンシアの大砂漠があります。砂漠の旅は危険が多いですから、お気をつけて。」
(⌒▽⌒)「あい。」
・・・
おぉー・・・砂漠の中の市場って感じ!
そしてこの人が、バルハン・ネセル王子!!
(*‘ω‘ *)「ちゃーお」
バルハン「むっ。そなたは?」
(*‘ω‘ *)「スーパーエリート級冒険者なんですけど~、途中でハルナン商団が襲撃されててぇ~、なんかぁ~、バジリスク達と他の怪しい奴らに王子様の依頼の貿易品パクられちゃったらしいっす。」
バルハン「なんだと・・・まさか、ガハーズか・・・?」
バルハン王子が一人の兵士の顔を見る。
兵士「いえ。ガハーズ盗賊団に妙な動きはございませんでした。」
バルハン「・・・となると一体・・・。ううむ。冒険者よ。伝えてくれてありがとう。しかしその情報をどこで?」
(*‘ω‘ *)「バジリスクたちに拉致られてた商団のリーダーに直接聞いたのです。」
バルハン「バジリスクたちの巣に入ったのか!!?どこの軍隊を率いたのだ?」
(*‘ω‘ *)「軍隊?・・・一人でいきましたけど。」
バルハン「そ・・・そんなバカな・・・。メディアで大きな力をもった冒険者がいると聞いたが、まさか・・・!」
(⌒▽⌒)「十中八九私のことでしょう!」
バルハン「なんと・・・それが本当なら・・・君、もしよかったら、カタン軍に入ってくれないか!」
(´・ω・`)「カタン軍?」
バルハン「私達の配下の軍だ。君の力をもってすれば、貿易品を取り返すことができるかもしれない。」
(*‘ω‘ *)「報酬次第でやりますが。」
兵士「貴様!王子様に向かって・・・!」
バルハン「よい。冒険者よ。十分な報酬を用意しよう。」
(⌒▽⌒)「いいでしょう。カタン軍の力となりましょう。」
・・・
兵士「・・・あのような者を本当に信じてよいのですか?」
バルハン「もしあの冒険者が本当に強き者であるなら、その功績を以て私達にそれを示すだろう。」
バルハン「事はそう上手く進まないものだな。しかしあれは必ず取り返さなければならない。」
兵士「はっ。ガハーズに加え、あの冒険者の行動も監視してまいります!」
バルハン「うむ。よろしく頼むぞ。」
・・・
エルちゃんはカタン軍隊長のところに足を運んでいた(*‘ω‘ *)
ガニン・アス「王子から推薦された冒険者ですね?話は伺っています。カタン軍はあなたを歓迎します。」
(*‘ω‘ *)「どもっ」
ガニン「ここは数年前まで、ガハーズたちのアジトだったのです。我々がここを奪い、彼らを最北端まで追い払いましたが、彼らはそう易易と諦める者たちではありません。この拠点を取り返すべく何度も侵攻してきます。我々は彼らを監視し、危険因子を取り除くためにここに先進基地を設けているのです。」
(*‘ω‘ *)「なるほろ」
ガニン「しかしガハーズもそうですが、我々の真の目的はバシム族との協定ですね」
(*‘ω‘ *)「バシム族?」
ガニン「頭に大きな二本の角を生やした人型の種族です。東の方で起きうる戦争に備えるために、カタン軍はここに精鋭達をおいて、一時撤収するつもりです。なのでバシム族にバルハン関所を守ってもらえるよう交渉しようと考えているのです。」
(´・ω・`)「ほむ」
ガニン「もし彼らとの交渉がうまく行けば、あなたの目的である貿易品の追跡もずっと楽になるはずですよ。あなたがいって、バシム族の族長と話してもらえますか?」
(*‘ω‘ *)「いいおっ」
トレナンドゥ「バシム族族長。トレナンドゥだ。」
(*‘ω‘ *)「協定結びたいんやけど」
トレナンドゥ「ふん、人間という弱き種族との協定など無意味だ。そこに果たして名誉があるのだろうか。」
(´・ω・`)「名誉はしらんけど、多分私あんたらの種族よりめっちゃ強いよ?」
トレナンドゥ「ほう・・・?その言葉、二言はないな?よかろう、君が我々の種族と戦い、勝利を収めるならばその話を聞こうじゃないか。」
(*‘ω‘ *)「まぁまっていろ。」
(*‘ω‘ *)ボコのボコだぜ~~~!!!
何十体ものバシム族をこてんぱんにし、トレナンドゥのところに戻ってきた。
トレナンドゥ「ふむ・・・なるほど。確かに君の実力は相当のものだ。実力ある冒険者の提案であれば、拒否することはない。」
(⌒▽⌒)「さんきゅーっ」
トレナンドゥ「ふむ。まぁ、我々は人間を嫌っているわけではない。戦闘は好きではあるがな。」
(´・ω・`)「戦闘狂なのね」
トレナンドゥ「力こそ名誉。そして名誉こそ我らがバシム族の生きる糧なのだ。」
(´・ω・`)「ほぅ」
トレナンドゥ「しかし・・・憎きケンタウロス共。奴らは我々バシムの名誉を踏みにじった。」
(´・ω・`)「ケンタウロスが?その話、詳しく聞かせて」
・・・
私達バシムは名誉を重んじる。故に、故なく人や他種族に害を加えるバジリスク達が許せず戦争を仕掛けたのだ。
しかしその時、戦場の近くに住んでいたケンタウロスの「霊物」の炎がどういうわけか消えてしまったのだ。その炎はケンタウロスたちが神聖視し崇めていたものだ。
彼らは炎が消え、霊物が力を失ったのはバシム族が原因だと主張した。
我々名誉を重んじるバシム族が、理由もなくそのようなことをするだろうか。ひどい言いがかりに我々は激怒し、彼らと仲違いすることになったのだ。
・・・
(´・ω・`)「なるほろ」
トレナンドゥ「ふん、あんなガラクタを神聖視する馬鹿どもだ。せっかくだ、君も見てきたらどうだ?ついでにケンタウロスを相手にしてみるといい。」
闇の精霊「クク、よくは覚えてないが、オレの力は弱まっちまった。オマエだけの力で、どれだけいけるか力試しするのも悪くないんじゃないか?」
(´・ω・`)「ふーむ、まぁいいでしょう。ぶっとばしてきましょう」
そしてケンタウロスのところへ向かうエルちゃんなのであった!
続く(*^^*)
PART.74 襲撃されたハルナン商団
タレック・ヤンジ「おや、メディアからきた冒険者さん?岩石警戒所へようこそ。」
(*‘ω‘ *)「あんね、商団が護衛傭兵を募集してるって聞いたんだけど、知ってる?」
タレック「商団?ふむ、ハルナン商団のことかな。彼らはここを通り過ぎてしまったよ。だが、タフタル平野でなにかトラブルがあったらしい。他の冒険者たちが教えてくれてね。すぐそこにいるから話を聞いたらどうだい?」
(*‘ω‘ *)「ほぉん。ありがとん」
(*‘ω‘ *)「おいす。ハルナン商団がトラブルに巻き込まれたらしいですね」
冒険者「あぁ。君も冒険者か。うむ、そうだよ。」
(*‘ω‘ *)「ところでハルナン商団ってどんくらいの規模なんです?」
冒険者「む?何だ知らないのか?バレンシアで最も巨大な貿易商団だよ。」
(*‘ω‘ *)(巨大な商団・・・シャカトゥさんの所かな・・・?それとも別の?)
冒険者「それがあんな悲惨なことになるとはね・・・。」
(´・ω・`)「え、そんな大変だったの?」
冒険者「あぁ、死体の山が散らばっていた。おそらく彼らを襲ったのはケンタウロスだろう。」
(´・ω・`)「ケンタウロス?」
冒険者「非常に強い奴らだ。気になるなら、平野に行ってみるといい。」
(*‘ω‘ *)「そーしゅる。またに!」
そしてタフタル平野に向かうエルちゃん。
そこには大勢の人や動物が倒れていた。
(´・ω・`)「大丈夫?」
貿易商「う・・・うぅ・・・助けて・・・。」
(´・ω・`)(でもこれはもう・・・)
貿易商「貿易品は・・・無事ですか・・・?
(´・ω・`)「貿易品・・・?」
貿易商「ご・・・ごほっ・・・バルハン王子に・・・伝えなければ・・・」
像の上にあったという貿易品が入っていた箱。その中を確認すると空になってしまっていた・・・。
(´・ω・`)「あの・・・空・・・」
貿易商「・・・・・・」
貿易商はすでに息を引き取っていた。
(´・ω・`)(う、うーん・・・とりあえずさっきのタレックさんに伝えよう・・・。)
・・・
タレック「・・・そうか、そんなことに・・・。」
(´・ω・`)「近くにケンタウロスの毛がいっぱい落ちてた。あいつらの仕業?」
タレック「うーん・・・どうだろうな・・・ケンタウロスは確かに攻撃性の高い種族ではあるが、このようなことは今までしたことがない。」
(´・ω・`)「ほえ?とすると誰が?」
タレック「可能性としてはバジリスク達だろうか・・・。彼らは陰険で汚い。もしかしたら彼らがケンタウロスのせいにしようとわざと毛を置いていったのかも知れない。」
(´・ω・`)「バジリスク?」
タレック「この辺りを縄張りにしてるトカゲのような種族だ。もしかしたら、貿易商の中に拉致された者がいるかもしれない。・・・探してくれるなら嬉しいが、彼らはとても強力だ。断っても構わないよ。」
(*‘ω‘ *)「大丈夫です任せなさい。」
タレック「そうか、ありがとう。もし行くなら仲間を集めたほうがいい。一人で行くのは無謀だからね。」
闇の精霊「おい、言われたとおり仲間を集めるのか?」
(⌒▽⌒)「一人で行くわ。そして手柄を独り占めするの!」
闇の精霊「クク、良い心構えだ。さぁ向こうだ。行こう」
・・・
(*‘ω‘ *)「だいじょび?」
商人「あ・・・助けに来てくださったのですか!?」
(*‘ω‘ *)「そだお。」
商人「あぁ・・・アール様が送ってくださった使徒なのですね・・・感謝します・・・!」
(*‘ω‘ *)「あーる?」
商人「アール様を知らないと・・・?そうすると、外国から来た方なのですね・・・。しかし、今は話している時間はありません。中の方にも仲間が連れ去られました・・・。その中にリーダーもいるはずです。お願いします!助けに行ってもらえますか!」
(*‘ω‘ *)「いいお」
そしてバジリスクの巣へ入っていくエルちゃん。ここの敵めっちゃ強い( ゚д゚)
エルちゃん棒でゴリ押しして、なんとか商人のリーダーのところへ!
リーダー「う・・・」
(´・ω・`)「大丈夫・・・?」
リーダーの体を見ると、身体が少しずつ石化していた。
(´・ω・`)「これは・・・」
闇の精霊「バジリスクの魔術だろう。こうなったらもう助からない。」
(´・ω・`)「ふーむ・・・。」
リーダー「ふ・・・ふふ、アール様が目の前に見えているということは、もう死期が近いのかな・・・」
(´・ω・`)「しっかりして、あなたはまだ生きているわ。」
リーダー「はぁ・・・はぁ・・・だめだ・・・身体が石のように重く動かない・・・。私の命もここまでだろう。・・・あぁ・・・バルハン王子直々の依頼だったから、命を賭して遂行しようと意気込んでいたが、結局こんな終わりを迎えるとはな・・・。」
(´・ω・`)「バジリスクたちがいきなり襲ってきたの?」
リーダー「う・・・あぁ・・・いや、奴らだけではなかった。バルハン関所に向かう途中だったか・・・バジリスクと他の者たちがいた・・・。」
(´・ω・`)「他の者?だれ?」
リーダー「わからない・・・ぐっ・・・ふぅ・・・初めて見た奴らだった・・・。バルハン王子の依頼品を盗んで行ったのは奴らだろう・・・。すまない。バルハン王子にこのことを伝えてくれないか・・・。」
(´・ω・`)「わかった。」
リーダー「それで・・・すまない、冒険者よ。」
(´・ω・`)「?」
リーダー「その刀で、殺してくれ。この苦しみの中で、徐々に石化されるぐらいなら、いっそのこと殺されたほうがマシだ・・・。頼む・・・!」
(´・ω・`)「・・・」
・・・
闇の精霊「クク、オマエも手際が良くなったな」
(´・ω・`)「うるさいわねぇ。小さくなったから瓶詰めにするわよ。」
闇の精霊「ふん。とりあえずはタレックのところへ戻ろう。流石にオマエが直接バルハンってやつのところに行くのはまずいだろうしな。」
(´・ω・`)「そうね。」
・・・
タレック「結局・・・ハルナン商団も終わりか・・・。残念だな・・・。しかも王子直々の依頼だったとはね・・・。」
(´・ω・`)「どーしましょーね。」
タレック「とりあえずバルハン関所に行って報告しなければ・・・。あのハルナン商団を狙うということは、ただの襲撃事件ではないかもしれない・・・。」
(´・ω・`)「じゃぁ関所にいきましゅ。」
タレック「本当か・・・。助かるよ。そこはバルハン王子が建てた場所だから、運が良ければ王子がいらっしゃるかもしれない。」
(*‘ω‘ *)「黒幕、突き止めてボコのボコにしてやんよ!」
そんなわけで、ハルナン商団を襲った奴らを突き止めるべく、エルちゃんは進むのであった!!
続く(⌒▽⌒)