PART.77 王族の探す鍵
サヤ「バルハン王子が探しものを・・・?」
(´・ω・`)「はい。何か知りません?」
サヤ「ふむ・・・さぁ?知りませんし、あまり興味もありませんね。」
(´・ω・`)「ふにゅぅ。ところでお姉さんの依頼ってなんなの?」
サヤ「私の依頼ですか?・・・うーん、これはプライベートなことですから、申し上げられませんね。好奇心が旺盛なのはいいことですが、あまり首を突っ込むものではありませんよ。」
(´・ω・`)「・・・そーっすか。」
(´・ω・`)「なーんも話してくれなかったっす」
シャカトゥ「そうですか・・・ふむ。」
(´・ω・`)「・・・」
シャカトゥ「・・・知りたいです?」
(´・ω・`)「・・・知りたい」
シャカトゥ「フ・・・フフ、サービスですよ?あまり依頼内容を言うべきではないのですがね。しかしあなたはもはや私の友だ。友が困っているのであれば、無償で手助けするものでしょう」
(*‘ω‘ *)「あら、シャカトゥさん。あなたどんな人にでも取引を持ちかけるんだと思ってたわ。」
シャカトゥ「ハハハ!それは違いますよ。お金はとても大切です。しかしお金よりも大切なものはたくさんありますよ。」
(⌒▽⌒)「LOVE・・・ですね?」
シャカトゥ「そう。ラヴです。ハハハ!・・・さて、エルさん。黒い龍の水晶・・・知っていますか?」
(´・ω・`)「黒い龍の水晶・・・?なぁにそれ」
シャカトゥ「かの黒い龍の精気を用いて作られる水晶です。」
(´・ω・`)「・・・それをサヤ姫がもってこいと?」
シャカトゥ「そういうことです。それを何に使うかは教えてくれませんでしたがね。私もそれに関してはよくわからない。」
(´・ω・`)「ほぉーん。それで?黒い龍はいるの?」
シャカトゥ「目星はついています。おそらくガハーズ盗賊団の巣窟にいるでしょう。ガハーズ・トゥバルというガハーズのボスがその龍を生け捕りにしたそうなんですよ。しかし・・・彼らはとても凶暴だからどうしようかと・・・。ん?・・・まてよ?」
(´・ω・`)「?」
シャカトゥ「いるじゃないですか。素晴らしい人材が!ハハ。これも何かの縁ですね、エルさん。」
(´・ω・`)「・・・あなた。LOVEはどうしたのよ。そんな危険な場所にこんないたいけな少女を送り込むつもり?」
シャカトゥ「いたいけな少女?すみません。目はいいはずなんですが・・・」
(⌒▽⌒)「HAHAHA。はっ倒すぞ」
シャカトゥ「ははっ。それは困りますね。ですがご安心ください。シャカトゥ商団は、大きな働きには相応の報酬をご用意します。あなたであればそれはご存知でしょう?もし協力してくれれば、あなたが探している依頼品のことは、必ず探り出して見せましょう。」
(*‘ω‘ *)「よかろう・・・全て任せよ。」
シャカトゥ「期待してますよ?巣窟の近くに部下がいます。詳しい話は彼から聞いてください。」
ビヤラニ「な、なに?く・・・くろ・・・黒い龍の結晶!?」
(´・ω・`)「うん。どこにあるの?」
ビヤラニ「ゆ、ゆゆゆ勇気のある人だ・・・!く、く黒い龍の力を奪うなら、これをお使いください!」
(´・ω・`)「なにこれ。」
ビヤラニ「く、く・・・黒い龍の力を抽出できる不思議な石です。」
力の抽出ができれば、結晶は向こうでやってくれるのかしら?
なにはともあれその不思議な石をもってガハーズ盗賊団の巣窟へ!
ここの人たちめっちゃ攻撃してくる゚゚(゚´ω`゚)゚。ピー
クロちゃんの助けを借りて、なんとか黒い龍のもとに。
(´・ω・`)「あんのぉ・・・」
ガルザル「・・・なんだ」
(´・ω・`)「ごめんけど、力ちょうだいね」
ビヤラニからもらった不思議な石に黒い龍の力が吸い取られていく。
ガルザル「・・・まったく。愚かな人間だ。無駄なことを・・・。」
(´・ω・`)「?」
ガルザル「私はトゥバルに頼んだのだ。我々に制御しきれぬこの力を封じることをな。私にもはや以前ほどの力は残っていないというのに。」
(´・ω・`)「まじ?」
闇の精霊「こいつ、捕まったのが恥ずかしくて適当なこと言ってるんじゃないのか?w」
(´・ω・`)「やめなさい。」
ガルザル「愚かな人間よ。お前は何も知らない。だがここで会ったのも、何らかの力の意志が導いたのだろう。トゥバルのところへ行くが良い。崖の上にいるだろう。」
(´・ω・`)「あい」
トゥバル・ガハーズ「きたか冒険者。はは、俺の部下たちを容赦なく倒していたね」
(´・ω・`)「げ、バレてた。」
トゥバル「君のような力・・・どこかで見たことがあるな・・・ふむ、まぁよい。どうやってここがわかったのだ。」
(´・ω・`)「いやぁ、なんかガルザルって龍が力の意志がどうたらこうたら言ってここの場所を教えてくれたん。」
トゥバル「・・・力の意志・・・?なるほど。ふむ、せっかくこんな所まで来たんだ、強き冒険者よ。聞きたいことがあるなら聞いてみよ。」
(´・ω・`)「聞きたいこと?・・・うーん。あなたのことを教えて?」
トゥバル「ふふ、よかろう。」
・・・
私は昔、王に仕える将軍だった。私の国では、トゥバル将軍という名を知らぬものなどいなかったよ。
王の名はシャハザードという。私は王に忠誠を誓っていた。そう思っていた。
ある日のことだ。王は私に一つの極秘任務を言い渡した。ある鍵を探すようにとな。
・・・
(´・ω・`)「鍵・・・?」
トゥバル「うむ。私は血眼になって探したよ。王のために・・・いや、自身の将軍としてのプライドのためにでもあっただろうか。」
・・・
しかし、鍵は見つからなかった。この世に存在しないものであるかのように思えた。
ただ、王の探しているその鍵が、どういうものなのか、ぼんやりと分かり始めてきたころだったな。バレンシアの軍隊が大勢で俺のところへやってきた。
なぜだと思う?協力するためではない。俺を殺すためだ。奴らは剣を抜いて俺の方へ突撃してきたんだ。
なぜそうなったのかわからないが、もしかしたら、王が何らかの濡れ衣を俺に着せたかったんだろう。なにせ俺は将軍として、多くの機密的な情報を知る立場であったから。しかも極秘の任務で、多くの場所へ出向いては調査を重ねている姿が、何か企てをしているように他の者からも映っただろう。
本当に王に対する忠誠があるのなら、俺はその濡れ衣を着るべきだったのだろうか・・・。しかし俺は我慢ならなかった。その場から逃げ出したよ。忠誠ではなく、己の名誉を守るために。
・・・
(´・ω・`)「なーんか。昔もそんな話をきいたわね。ゴブリンの族長のギアスだったかな・・・?」
トゥバル「ははっ、どこも同じようなものということかな。まぁしかし、真相はわからない。もしかしたら王が誰かにそそのかされたのかも知れないし、別の者がその軍を率いていたのかも知れない。」
(´・ω・`)「ほむ・・・私も王族の依頼を受けているの。」
トゥバル「王族・・・?誰のだ。」
(´・ω・`)「バルハンと、まぁ直接ではないけどサヤって人からも。」
トゥバル「バルハン王子とサヤ姫か・・・。どのような依頼だ?」
(´・ω・`)「サヤ姫は黒い龍の水晶を欲しがってた。バルハンは、よくわからないけど、すごい貴重な物?が何者かに奪われちゃったからって、それを探してくれーって。」
トゥバル「フ・・・フフ、貴重なものか。もしかしたら鍵のことかもしれんな」
(´・ω・`)「その鍵って、何なの?」
トゥバル「・・・そうだな。いや、やめておくよ。それだけは言えないな。元将軍としての誇りと名誉にかけて。しかしヒントを教えよう。それはバレンシアの建国伝説にも絡むほど大きなものだ。」
(´・ω・`)「???」
トゥバル「しかし・・・悪いことは言わない。この件からは身を引くと良い。それが何なのか知る時、君は死んでしまうだろうから。」
・・・
闇の精霊「ククク・・・面白そうだ!面白そうじゃないか!」
(*‘ω‘ *)「・・・SORENA☆」
闇の精霊「どうするんだ?奴の言う通り、身を引くのか???」
(⌒▽⌒)「にやぁ」
(⌒▽⌒)「全力で首を突っ込む!!!!!」
闇の精霊「さすがは相棒だぜ~!こうしちゃいられない。首都バレンシアに行こう!そこに行けばなにか面白い事が起こるだろう。」
(*‘ω‘ *)「おういえっ!」
つづく!