PART.28 エリアン教と錬金術
さて。カルフェオン領地の北部小麦農場を訪れたエルちゃん。ジョルダイン卿を追って、オーウェンさんがここに来たということで、エルちゃんもその後を追ってきたのです。
このおばあちゃんが北部小麦農場の主、ノーマン・レートおばあちゃん。デルペ騎士団が「エリアン様の生まれ変わり」と言っていたひとです!
なんとなくだけど、若くてきれいな女性のことかな?と思ったら全然そんな事ありませんでした(*´ω`*)きっとエリアン様のように優しいおばあちゃんなのかしら。
(*‘ω‘ *)「こんにちはぁ」
ノーマン「おやおや。冒険者の方かい?ここへは何をしに?」
(*‘ω‘ *)「オーウェンという人を知りません?」
ノーマン「オーウェン・・・うーん・・・ごめんなさいねぇ。ここに来る大勢の人を把握はできないものですから。」
(´・ω・`)「そうですかぁ。ところでおばあちゃんはここで何を?」
ノーマン「私かい?今難民キャンプへ送る物資の仕事をしていてね。・・・あぁそうだ。出入名簿にもしかしたら、その名前があるかもしれないねぇ。もしお仕事を手伝ってくれたら、すぐに名簿を見てあげれるのだけど。。。」
(*‘ω‘ *)「いいですよ。ちゃちゃっと済ませてきます」
おばあちゃんは伝書鳩を難民キャンプへと放つようにエルちゃんに頼んだ。かんたんかんたん(*´ω`*)ってことで早速その仕事を終えたエルちゃん。
ノーマン「あらあら。初対面でしたのに、お手伝いしてくださってどうもありがとうねぇ。そうそう、出入名簿を確認しましたら、オーウェンという名前の人が来ていましたね。数日前からこの村に泊まっているマルタ・キーンという人が、そのオーウェンというガネル族の人に会ったそうですよ。オーウェンさんはもう村を出てしまったようですが、彼に会えば何かわかるかもしれませんよ。」
(*‘ω‘ *)「わかったよ!ありがとうおばあちゃん!」
こちらが、考古学者のマルタ・キーンお姉ちゃん!
マルタ「オーウェン・・・?彼女を探している人がいるなんて、珍しいですね。」
(*‘ω‘ *)「うん、ちょっち秘密守護団のメンバーから頼まれましてね」
マルタ「!!・・・あなた、秘密守護団を知っているのですか?」
(*‘ω‘ *)「お姉さんも団員なの?」
マルタ「ま・・・まさか!違いますよ!」
(*‘ω‘ *)(ん?すごい否定するな)
マルタ「あんな・・・あんな腹黒なエダンなんかと一緒に仕事なんかできるものですか・・・!!」
(*‘ω‘ *)「!?」
マルタ「あ・・・っとと。ごめんなさいね、はじめましての人なのに、つい取り乱してしまって・・・」
(*‘ω‘ *)「いえいえ」(エダンおじさん、別に変な人だとは思わないけど、二人の間に何かあったのかな・・・?)
マルタ「え・・・えーと。それで、オーウェンのことですよね。彼女はもうここから出ましたよ。南にある『汚染された農場』という場所に行きました。賢者ゴルガス様がいらっしゃるところです。」
ゴルガス・・・ゴルガス・・・どこかで聞いた覚えが・・・。
あっ。確かハイデルで、オーウェンさんが「ゴルガスに会いに行く!」と話していたな!その人か!
マルタ「彼女は数日前にそこへ向かっていきましたので、急がないとまた逃げられてしまいますよ?なんて。おほほほっ」
(*‘ω‘ *)「わっかりました!お姉さん!ありがとう!」
マルタ「あ・・・待ってください。」
(*‘ω‘ *)「?」
マルタ「エリアン教団に目をつけられたくなければ、あまり錬金術師とは接触しないほうがいいですよ・・・?すぐ近くにいらっしゃるので、まずはゴルガス様と敵対するサンペヨン司祭に会ってみてください。私の言っている意味がわかると思います。」
(´・ω・`)「はぁ・・・わかりました!ではいってきます!」
こちら、そのサンペヨン司祭です。
(´・ω・`)「あんのぉ」
サンペヨン「おぉおぉ。冒険者ですか?どこから?」
(´・ω・`)「セレンディアです」
サンペヨン「なるほどぉ。私はエリアン様から使命を与えられ、今はカルフェオンのビパーチェ様に仕える司祭であります。」
(´・ω・`)「使命?」
サンペヨン「エリアン様は民たちに、この私を信ぜよとおっしゃられましたのです。みてください。この死んでしまった人を・・・!」
そこには一人の人が地に伏して倒れていました。
サンペヨン「エリアン様を疑った者の末路です。呪いと疫病がこの人を襲ったのですよ。」
(´・ω・`)「疫病・・・」
サンペヨン「そして、この疫病をこの地にもたらした大罪人は、あの大錬金術師だとか呼ばれているゴルガスなのであります!彼がカルフェオンから追放されてからというもの、不審な出来事が後をたたないのですよ!あぁ・・・偉大なるエリアン様の教えに反して、あの錬金術という悪魔の知恵を使おうとしていなければこのような事態にはならなかったのです・・・!」
・・・このサンペヨンという司祭はなーんか怪しいのだけれど、でも一つわかった。エリアン教では錬金術をよしとしないということだ。
そういえば、ベリアにいた頃、アルスティンおじいちゃんやその娘、エイリーンちゃんから「エリアン様がどうたらこうたら」という話を聞いたことがない。
エリアン教という宗教はカルフェオンで多く信仰されている宗教なのかな・・・?どういう信仰だろう。少し気になりますね(*‘ω‘ *)
サンペヨン「そうだ!あなたはカルフェオンの出ではない!ゴルガスのことを調べてもらいたいのですよ。きっとゴルガスも異邦人のあなたには警戒を薄くするでしょうから。」
(´・ω・`)(まぁ、どうせゴルガスとは会う予定だったし)「うん、いいですよ」
そうしてエルちゃんは賢者:大錬金術師ゴルガスさんのところへ!
・・・ところでこれはエルちゃんが来る前の話。
この黄色い壺を手に持っているのが錬金術師ゴルガス。その隣りにいるのが、この農場の拠点管理をしているリベロ。
数日前、オーウェンは彼らのいるこの場所に訪れていた。この農場の周りには「闇の手先」と呼ばれる小さなゴブリンのような生物が徘徊していた。
オーウェン「お元気でしたか?ゴルガス。あれは、闇の手先ですね」
ゴルガス「お久しぶりです、オーウェン。気遣わしいことだ。ああいった悪魔たちが少しずつこの世に現れている。」
オーウェン「そうですね。このような知らせを伝えることになって残念ですが・・・闇の君主が復活しました。」
ゴルガス「それはげに恐ろしいことだな。もはや黎明草で闇を浄化することは無理かもしれない。・・・長年の友が神聖大学に来ているらしいから、助言を求めてみよう」
オーウェン「すでに危険を感じたんですね?闇の君主を防ぐ方法があるのでしょうか?」
ゴルガス「考えてみよう。」
そういうとリベロが二人の近くにやってきて、耳打ちするように語る。
リベロ「待ってくれ。ゴルガス。私達を見張っているものがいるぞ。どうやら私達の動きが誰かに監視されているようだ。・・・時間がないから、オーウェンは難民キャンプの状況を把握し、ゴルガスと大学で合流するのがいいかと思うが。」
・・・
(*‘ω‘ *)「あんのぉ」
ゴルガス「何者だね」
(*‘ω‘ *)「エルちゃんです。オーウェンさんを探しに来たのですが。」
ゴルガス「オーウェン・・・?ふむ・・・悪いが、そのような暗いオーラをまとっている君をむやみに信じることはできない・・・」
(´・ω・`)「そんなぁ。エルちゃん普通に正気ですよ?」
ゴルガス「うむ・・・それならこうしよう。向こうにいる闇の手先がいるだろう。もし君が闇にのまれていないのなら、彼らなど躊躇せずに殺せるはずだ。どうかね?」
(*‘ω‘ *)「がってんしょうち!」
ぼごっ!!どがっ!!ぐっしゃーーー!!!!死屍累々!!!
(⌒▽⌒)「ハハハハハハ!!!見ろ!闇の手先がゴミのようだ!!!!」
ゴルガス「う・・・うむ・・・。いやここまでやれとは言っていなかったのだが・・・まぁ君が闇にのまれていないということはわかったよ。すまないな」
闇の精霊「いや。こいつは何かもっとこう、根源的な危険性をもっている人間だと思うんだが・・・。」
(´・ω・`)「うるちゃいわ」
ゴルガス「オーウェンは難民キャンプへ向かったよ。闇のオーラがそのキャンプからでているのでね。闇の君主ベルモルンもすぐそのオーラを感じて向かうかもしれない。いや・・・もしかしたらもう着いているのかもしれない・・・。」
(*‘ω‘ *)「ぶち○しましょうか?」
ゴルガス「いや・・・落ち着いてくれたまえ。今は相手にするべきではない。私が知っている古書によれば、ベルモルンは死なないのだ」
(*‘ω‘ *)「・・・え」
ええええ!!!?不死身!?そんなの聞いてないよ!!!
ゴルガス「しかし何らかの方法で封印することは可能なはずだ。私はカルフェオンにいってアルスティンとフレハラウに会ってくる。君はオーウェンをよろしく頼むぞ」
(*‘ω‘ *)「わかーりましーたん」
さてさて、オーウェンさんを追って難民キャンプへ向かうエルちゃん。ベルモルンとの戦いはまだまだ長期戦になりそうです゚゚(゚´ω`゚)゚。ピー
それでは次回をお楽しみに(*´∀`*)