PART.40 「闇は消えない。」
きましたトリーナ狼煙台!闇の精霊はここにベルモルンが取りそこねた古代の遺物があると言う。
(´・ω・`)「神秘的な遺物だ・・・。この冒険で最初に入った、あの古代人の石室にあったものと似ているなぁ」
闇の精霊「フフフ、ヤツを排除するとはな。本当によくやったよ。まったく、あの光で本当に気分が悪くなったが、この遺物があればもう大丈夫だ。さぁ、今すぐそれを起動させろ!」
その時、うしろから足音が聞こえた。
(´・ω・`)「・・・?」
闇の精霊「・・・アイツは・・・エルフの。・・・!!?・・・・なっ!?」
横の闇の精霊がその人から距離をとる。珍しい態度だが、記憶に新しい姿でもある。
闇の精霊「何だこの・・・大いなる闇は・・・!!?」
オーウェンさんだ。いや・・・でもこれは・・・。
「闇は消えない。」
・・・ベルモルン!!!
ベルモルン「なかなかだな人間。正直、その執念には驚いた。古代の光・・・ハッ、あれが今まで受け継がれていたとはな。」
エル「お前・・・今度はオーウェンさんに・・・!」
ベルモルンは自分の首に持っている短剣の刃先をあてる。
ベルモルン「こいつの命は我が手中にある。このエルフの女を生かしたいならば、今すぐ遺物を起動させろ。それがあればきっと、私は・・・私は再び復活することができる・・・。さあ!!!」
闇の精霊「しぶとい奴め。消滅してなかったんだ!傷を負ってはいるが、ベルモルンはまだ強力だ。遺物を起動させると、その力をすべて吸い込むことになるぞ・・・!!」
その時、一時的にオーウェンさんが気力を取り戻したのか、短剣を持つ手をもう一方の手で抑えながら言う。
オーウェン「彼は・・・私の体を支配しています・・・。これ以上・・・もちそうにありません・・・。」
エル「そんな・・・どうすれば・・・!」
オーウェン「エダンがくれたネックレスを使用してください。エダナのネックレスが持つ力であれば、衰弱したベルモルンを追放できるはずです・・・!」
すぐにベルモルンがオーウェンと入れ替わる。
ベルモルン「それを使えば・・・こいつの魂も私と一緒に闇に行くことになる。闇の中で魂がズタズタに引き裂かれても良いというのか!」
エル「・・・」
奴の言っていることは嘘かもしれない。でもそれが真実だとしたら・・・。オーウェンさんはベルモルンと共に闇に葬られ、永遠の苦しみを受け続けるのだろうか・・・。
闇の精霊「ネックレスを使用すると、遺物の力が消滅するかもしれない・・・しかし・・・!」
エル「奴が力を手に入れれば、私達を殺すでしょうね・・・」
ベルモルン「早く・・・遺物を・・・!!」
闇の力に反応したのか、遺物は触れられもせずに自ら起動する。
開かれた遺物から、目に見えるほどの、大量の闇のオーラが吹き出し、ベルモルンの元へと向かっていく。
ベルモルン「ハハ・・・ハハハハハハ!!!!!いよいよだ・・・いよいよ完全な闇に!!」
私は手に持ったネックレスを放る。そこから強い光が出て、ベルモルンに集まっていた光が分散する。
ベルモルン「やめろ!!とめろ!!!私にはあの力が必要なのだ!!うわぁあぁああ!!」
・・・
ベルモルンはオーウェンさんから離れたのだろうか。
力を失ったオーウェンさんは地面に倒れ込む。
オーウェンさんのもとに駆け寄る。・・・どうやらまだ息があるようでした。
ふぅ・・・よかった。
そこへ、また見覚えのある男が姿を表した。
( ゚д゚)「!!?!????」
ベルモルン・・・!?ジョルダイン・・・!!?
ジョルダイン「ベルモルンは消えた。」
( ゚д゚)「・・・ってことは・・・ジョルダイン・・・!?生きてたの・・・!?」
ジョルダイン「あぁ、私にもよくわからないがね。ふぅ。・・・さて、君は私を憎んでいるだろう。私がベルモルンを復活させ、それ故に君や君の友を危険な目に合わせたのだから。」
(´・ω・`)「・・・」
ジョルダイン「だが謝罪はしない。私はわたしの選択が間違いとは思っていないからな。」
(´・ω・`)(こいつは・・・)
ジョルダイン「まだ終わったわけではない。私は決して、諦めない・・・!」
そしてジョルダインは去っていった。
闇の精霊「ぐうぅ・・・・・ぐぅぅぅうう!!」
(´・ω・`)「???」
闇の精霊「クソ!!!!クソ!クソ!!!!クソ!!!!アイツを舐めすぎていた!!!!あの力はオレのものだ!!!オレのものにならなければならなかったのに!!!!」
(´・ω・`)(めずらしく荒れてるなぁ・・・)
闇の精霊「・・・まぁいい。そうだ。相棒」
(´・ω・`)「切り替え早いな」
闇の精霊「別に俺たちの働きは無駄足だったわけじゃない。クク、俺達はカルフェオンを救った英雄だ。そうだろう?」
(´・ω・`)「うーん、そなのかしら?」
闇の精霊「そうだ、カルフェオンの議会に行こう。奴らならオレたちの働きをわかるだろう。」
エルちゃんは倒れたオーウェンさんを宿へ連れていきつつ、促されるままカルフェオンの議会へと足を運ぶのであった。