PART.45 エンカロシャー家、黎明騎士団、正義はどっち・・・!
闇の精霊が言っていた・・・。
地下牢獄には、怨念が・・・おんねん、と。
闇の精霊(イラッ)
中に入ると様々な拷問器具が・・・。そのまま残されているところを見ると、まだこれらを使用しているのだろうか・・・。カルフェオンにはそういったことを禁止する考えはないのかしら。
拷問台の横に、文字が刻まれていた。
救いの像の下で団長が倒れた日、この世の最後の良心も共に倒れたのだ。しかし、お前たちがいくら黎明を殺し、全てを闇に葬ろうとしても、必ず太陽は昇る。俺たちは最後の日、必ず勝利する。
ふむ・・・。救いの像・・・確かカルフェオンの南西の方にあったな。そっちにも行ってみよう・・・!
救いの像だ。この下で命を落としたという団長らしき姿が彫刻されている。しかしその塗装はところどころ剥がれ落ちボロボロだ。
その上にあるカルフェオンの象徴の鷹の彫像は綺羅びやかでとても立派だ。まるで何かを暗示しているような・・・。
闇の精霊「おい、見てみろよ。これ」
(´・ω・`)「・・・ん?小さな文字が・・・」
『卑劣なエンカロシャーの剣に倒れた正義カリウスの名誉を称える。』
エンカロシャー家が黎明騎士団を粛清した・・・。その事実を隠すために黎明騎士団の禁書をエンカロシャーが求めた・・・?。
闇の精霊「クク、そう思うなら直接エンリックのところへ行こうじゃないか。大丈夫だ、俺たちは強い。」
・・・
エンリック「待ちくたびれたぞ。エルよ」
(´・ω・`)「禁書手に入れました」
エンリック「ふふ、アンノリサはその本の入手を諦めていたようだったが、君のほうがもってくるとはね。さすがは英雄と言われるだけはある。さぁ、早くそれをよこせ・・・!」
エンリックは私から奪うようにして禁書を手に取った。
エンリック「・・・フフフ、まったく、この邪悪な異端の歴史書を見ていると、改めて先祖に感謝しなくてはならないと思えてくるよ。さて、君が私にしてくれたことに報いるとしよう。エンカロシャー家の力を使い、君がここカルフェオンで自由に商売や貿易、労働者売買をできるようにしておくよ。本来他所の者がそういった権利を得ることは非常に難しいが、私が声をかければ何ら問題はなくなる。」
(´・ω・`)「それはありがたいですがー・・・」
エンリック「ん?なんだ、納得がいかないという顔だな。まさか、この本の内容か?君、まさか奴らに同情しているんじゃないだろうな。」
(´・ω・`)「あの救いの像を見に行ったのです」
エンリック「あぁ・・・あのくだらない文字か。あんなもの、エンリック家の繁栄に嫉妬する馬鹿な連中がいたずらで書いたものだよ。そんなに疑うならいいだろう。その最後の騎士団長のカリウスが異端であるという決定的な証拠をちょうど掴んだところだ。みたまえ」
エンリックから文書を渡される。
そこにはヘッサの魔女という名前が出てきた。
・・・
ヘッサ・マリーと知られている彼女は、過去にベルモルンに助力してクザカを召喚した者でクザカに永遠の命を与えられたと伝わっている。
我々は彼女にクザカ召喚のための儀式を教わって準備した。しかし、最も重要なものが足りない。クザカに捧げるべき供物だ。
我々はクザカを呼び寄せる生前のへッサ・マリーのように強い魔力を持つ女性を探さなければならない。これが我々の最優先の課題である。
・・・
(´・ω・`)「悪神クザカ・・・供物・・・確か以前戦ったマスカンとかいうでか男がフォガンの族長をけしかけて、フォガンたちを砂漠越えさせた対価として、狂信徒たちが得たとかって話を聞いたことが・・・。」
エンリック「うむ。そしてこれだ。」
(´・ω・`)「紋章・・・?」
エンリック「この紋章は黎明騎士団の紋章。わかるか?つまり黎明騎士団はその悪神クザカを復活させようとしていたんだよ。」
(´・ω・`)「なるほろ」
エンリック「しかし、粛清されてなお生き残った残党が、カルフェオン内部にいるとはな・・・全く恐ろしいことだ。それにしても、まだこの世にはあの呪われた者共を追跡してるやつが多いらしいな。あの変な服を着た異邦の女もそういうことか・・・」
(´・ω・`)「?」
エンリック「いや、こちらの話だ。さて、エルよ。もう一つ頼みがあるのだ。」
(*‘ω‘ *)「なんでっしゃろ?」
エンリック「実はな、私の姪、ネラが突然大学に来なくなってしまったと言うんだ。」
(*‘ω‘ *)「・・・あ」
エンリック「いやいやいいながらもきちんと授業には出る真面目な者であったはずなんだがね・・・。様子を見てきてもらえるかな」
(*‘ω‘ *)「・・・な、なんででしょうねぇ~、よくわかんないですけどかしこまりましたー・・・」
・・・
闇の精霊「ククク、自分たちの教団が犯した過ちを知っていても立ってもいられなくなったのか・・・?」
(´・ω・`)「う、うーん・・・エンリックはあんなものはくだらない嘘だと言っていたけれど・・・でもそれならなぜあんなに必死で探し出そうとしていたのかしら・・・」
闇の精霊「面白くなってきた。ところで、アイツがどこに行ったのか知ってるのか?」
(´・ω・`)「知らないからちょっと学生に聞いてみましょう。」
学生に聞いてみると、居場所は知らないが、「変な服を着た女性と話していた」という情報を手に入れた。
変な服を着た女性・・・?さっきエンリックさんもそんな事を言ってたな・・・。
学生によると教会のレオナ様と一緒にいるのを見たと言っていたので、その人のところへ・・・!
レオナ「え・・・あの子が・・・!?」
(´・ω・`)「はい。どこに行ったんでしょう?」
レオナ「うーん・・・どうでしょう・・・あっ、そういえば、最近彼女にヘッセ聖域の魔女について質問をされましたね。魔女はもう相当昔の話で、今はもういないと伝えたのですが、どうも信じていない様子でした・・・」
(´・ω・`)「ヘッセ聖域・・・そこに行った可能性が・・・」
レオナ「そうですね・・・しかしあそこはすごく危険な場所・・・」
(*‘ω‘ *)「エルちゃんが助けてきます!つよつよの民なんで!」
レオナ「英雄様・・・よろしくおねがいします!エリアン様の祝福が、あなたと共にあらんことを。」
・・・
ネラちゃんを探しにヘッセ聖域へ!!!
続く(*´ω`*)