PART.67 毒殺されたシュルツ隊長
ザモ・ハサ「あなたは、ネルダ・シェン様の!どうかなさいましたか?」
(*‘ω‘ *)「あら、その情報はここまで伝わってるのね。んっとねー、黒い幻覚に悩まされてるって人たちがいるんじゃないかと思って。」
ザモ「!!・・・そ、そうです!!幻覚を見るとかいう馬鹿な奴らです!どうしてそれを知っているんですか!?ネルダ様はそこまで見抜いているのですか・・・。」
(*‘ω‘ *)「これ、お守りみたいなもんです。これがあれば闇のオーラに悩まされることは少なくなるでしょう。」
ザモ「ははーっ・・・!こんな奴らのために・・・ありがとうございます!これで奴らに言い訳はさせますまい・・・!まったく・・・あの古代遺跡専門家とかいうのにそそのかされなければこんなことにはならなかったんじゃないか・・・」
(*‘ω‘ *)「古代遺跡専門家???」
ザモ「突然現れて古代の遺物が~とか闇のオーラが~とか言い出しやがったんです。向こうにいるんで、ちょっと痛い目に合わせてやってくださいよ。」
そして遺跡の中を入っていくと・・・
(*‘ω‘ *)「あ、エダンおじさん!!」
エダン「おぉ・・・!エルじゃないか。久しぶりだね。」
(*‘ω‘ *)「おひさしぶりっち!」
エダン「ふふ、どこに行っても君とは巡り合うね。ところで、おじさんはやめてくれないか。私はこれでもまだ気持ちは若いんだ。ははは!」
(´・ω・`)「なんかテンション高いわね。闇に毒されたんじゃないの?護符余ってるから上げるわよ」
エダン「まさか!僕は闇の精霊には影響を受けにくい体質だから大丈夫のはずさ。まぁ、でもせっかくのプレゼントだ、受け取っておくことにしよう。」
(´・ω・`)「また調査してんの?」
エダン「まぁね。この古代遺跡の調査だ。ここにある遺物には闇のオーラが封印されていた様子なんだが、誰かが無理やりその力を奪い取った跡がある。」
(´・ω・`)「ほえぇー・・・また闇の力を使おうとするヤツが現れてるのね~・・・」
エダン「うむ・・・ところで、君も知ってるかな。マウディという歴史家も以前ここにいて、この遺物の価値について話し合ったことがあるんだが、他にも色々聞きたそうにしていたな。」
(*‘ω‘ *)「マウディ?あぁ、アルティノにいた歴史家のおっちゃんかぁ。なんかアルティノの王子をバレンシアに亡命させようとしてるらしいよ。そのこととかかな?」
エダン「王子を亡命・・・?あぁ~、私はそういうのは専門外だ。大人しく遺跡とにらめっこを続けることにするよ。」
(⌒▽⌒)「はーいっ。さて、私はそろそろ行くよ。もともとアルティノにいる労働者の人たちのために護符を取りに行ってたのです」
エダン「ふむ・・・もう行ってしまうのか。さびしくなるね。まぁ、なんだかんだ君とはまた会う気がするよ。それでは、お元気で。」
(●´ω`●)「ばばーいっ」
(*‘ω‘ *)「かえったおー」
ネルダ「おー!エル殿!よくぞ無事で戻ってきてくれた」
(*‘ω‘ *)「護符作ってきた。これで闇の幻覚からは解放されるかと。」
ネルダ「おぉ・・・素晴らしい・・・。これで労役場の問題も解決されるだろうな。ありがとう!これはラドレイに届けに行かせるよ。」
(●´ω`●)「あーいっ」
ネルダ「それでね、君がでかけている間、私は野蛮族の傭兵たちの様子を調べに行っていたのだが。」
(*‘ω‘ *)「どうかした?」
ネルダ「うむ・・・もしかしたらサルマが予期していたことが正しかったのかもしれん・・・。野蛮族の統制が日に日に難しくなっているのだ・・・。」
(*‘ω‘ *)「まぢか」
ネルダ「君が用意してくれた資金でなんとかサルマのために砦基地を建てはしたが、いかんせん兵が足りない。ソサン兵のような兵力があればよいのだが・・・。」
(*‘ω‘ *)「ソサン兵?」
ネルダ「昔、メディア城が三日間の闇の時に燃やされ、王国が崩壊した。そうしてかつてソサン砦を守っていた兵たちは今や盗賊の群れと成り果ててしまったのだ・・・。」
(´・ω・`)「ほよー。誰が統率してるの?その人達。」
ネルダ「シュルツ隊長だ。・・・まぁ、それも昔の話だがね。彼らはシュルツの言うことだけは聞いたから私もシュルツとの交渉には大分力を入れていたんだ。しかし、最近シュルツが何者かによって暗殺されてしまった・・・。」
(´・ω・`)「あら」
ネルダ「ソサン兵たちは我々が彼を暗殺したものだとおもって、私達に対する敵対心を更に強めてしまった。上層部では彼の暗殺は痴情のもつれが原因だとする噂もあるが、私はそうは思わない。すまないが、ソサン兵達を鎮めるためにもその背後を調べてもらうことはできるかな。」
(*‘ω‘ *)「おっちぇー!まかせんしゃい!」
ネルダ「シュルツはここアルティノに立ち寄った時、よく酒場と闘技場に足を運んだという。まずは闘技場の管理人に話を聞いてみてくれるかな。」
(*‘ω‘ *)「うぃーっ」
受付「うおー!よくぞきた!よくぞ来てくれた!!!君は闘技場の期待の星だ!!なんだい?また試合を組むかい?・・・いい相手がいるかな・・・」
(´・ω・`)「いや。ちがくて。今日はねぇ。シュルツ隊長のことを聞きたいのです。」
受付「シュルツ!?あーーー!いたなぁ!あの人も強かったなぁ。もしかしたら彼は君よりも強かったかも知れないよ?なんたってあの闘技場の虐殺者をここアルティノに捕えて連れてきた兵団の隊長だったのだから!」
(´・ω・`)「ほぉーん」
受付「しかしなぁ、女絡みの問題で旅館で暗殺されちまったのよ。虚しい終わりだよ、まったく。」
(´・ω・`)「にゃるぽこ。他に知ってることある?」
受付「そうだね。彼はなかなか豪快だったが、話も通じるいいやつだったな。彼は闘技場の帝王と呼ばれていたよ。はぁ~彼と君とを闘わせてみたかったなぁ~~~。残念だ~!」
(´・ω・`)「戦うの危険なのよ~?」
受付「ははっ、闘技場の虐殺者相手に戦った君がそんなことをいうとはね。さて、もっと彼の情報が知りたいのなら旅館に行くことだ。彼はそこで暗殺されたのだから。」
(*‘ω‘ *)「そうする。んじゃまたっ」
受付「おう!今度飯を奢らせてくれ!あのときの賭けで大分儲かったんだ!いやーまさか君が勝つなんてね。今後の活躍に期待してるよ!」
(●´ω`●)「ふふ、待っているのじゃ」
マリアム「旅館のオーナーマリアムです。ようこそ、ネルダ商団のエル様。」
(*‘ω‘ *)「シュルツ隊長の事が聞きたいのですけど。」
マリアム「シュルツさんですか・・・。あぁ、少し腹黒い人ではありましたけど、愉快な人でしたね。」
(*‘ω‘ *)「ほむほむ」
マリアム「ただ、正義感が強い人でした。酔っ払ったならず者から、私を助けてくれたこともありましたし。・・・初めてあったあなたにこんな事を言うのは変かもしれませんが、私は彼に好意を抱いていたのです・・・。もしかしたら彼もそうだったかも・・・なんて。」
闇の精霊「ドヒャヒャヒャヒャ!!!!ないない!!恋する乙女ってのはこんなふうに勘違いするものなのか!?グハ!wはた迷惑な話だな。」
(´・ω・`)「あんたひっどーい。」
マリアム「そんな彼がある日、桶と桶の間に倒れていたんですよ。私は最初いたずらだと思ったのですが・・・」
(´・ω・`)「血痕とかがなかったの?」
マリアム「えぇ・・・刺し傷などのものではありませんでしたよ。彼は毒殺されたのです。」
(´・ω・`)「ひえ」
マリアム「私とシェフのブロマンは、しばらくの間彼を毒殺した犯人だと疑われていました・・・。私は彼を失って悲しみに暮れていたというのに・・・。」
ブロマン「シュルツのことですか・・・あれからもう大分月日も経ちましたねぇ・・・。」
(*‘ω‘ *)「彼が毒殺されたときのことを詳しく聞きたいのです」
ブロマン「うーん・・・実は、詳しい経緯はよく分からないのです。すでに酒場の営業が終わったあとのことだったので・・・。彼はなにか良いことがあったのか、遅い時間に入ってきて豪快に笑いながら注文してましたね」
(´・ω・`)「営業終わってから来たのね」
ブロマン「はい・・・、まぁオーナーであるマリアムがため息をつきながらも許可をした様子だったんで、私も彼にメディア産のにごり酒を渡したんですね。それで、片付けをしようと思って外に出ていましたので、状況が全然分からなかったのですよ。」
(´・ω・`)「ふぅん」
ブロマン「ま・・・まさかあなたも私が犯人だと思ってないでしょうね・・・!私とマリアムは潔白ですよ!本当に!」
闇の精霊「ククク、徹底的に調べよう。調べても何も手がかりがなければ証拠を捏造してコイツラを犯人に仕立て上げようか。」
(´・ω・`)「あんたほんとーに悪いやつ!」
続く(*´ω`*)