PART.54 砂漠にあった黒結晶
こちらが溶鉱炉の探索管理人、ハカン・デルクおじちゃんです!
(*‘ω‘ *)「こんちゃっ!黒いオーラの魔女を探しているんですけど!」
ハカン「ほ?西側の冒険者かね・・・?」
(*‘ω‘ *)「そでちゅ。溶岩洞窟はこちらですか?」
ハカン「この奥がそうじゃ。ふっふ、熱いじゃろうて。昔はこの高熱を利用してな、メディアでは多くの武器や防具が作られていたのじゃ。多くの腕のいい鍛冶屋がよう集まっておったわ」
(*‘ω‘ *)「ほえ~、そうだったんだ。知らんかった。」
ハカン「しかし、それももはや昔の話じゃな。三日間の闇がすべてを潰しちまったよ・・・。」
(´・ω・`)「・・・」
ハカン「あの時起きた謎の爆発の影響だろうか・・・この溶岩では、ラバ族と言われる凶暴なゴブリンが誕生したのじゃ。それに・・・ここは以前よりも相当あつい熱気を出すようになってしもた。それで鍛冶屋たちはここを去っちまったよ。気軽に製錬もできやしないからね。」
(*‘ω‘ *)「中にいる奴ら倒してきましょうか?そしたらちょっとはこの洞窟の中を調査しやすくなるかも。」
ハカン「本当かね・・・?しかし・・・あぁ、なるほど」
(*‘ω‘ *)「???」
ハカン「君の手に持つそれは天聖棍じゃのう。あぁ・・・懐かしいのぅ。メディアですら一流の鍛冶屋しか作ることを許されなかった代物だ。私もよく拝ませてもらった。」
(*‘ω‘ *)「エルちゃん棒のことですね?これは一級品ですよ。いやまじで。」
ハカン「ふふ、そうじゃろうな。それほどのオーラを出す天聖棍は久しぶりに見た。相当の実力ある冒険者だということがわかる。」
(*‘ω‘ *)「あ、わかっちゃいます??」
闇の精霊「・・・」
ハカン「それでは君を信頼して依頼しようかの。ぜひ中の奴らを討伐してきてくれるか」
(*‘ω‘ *)「がってんしょうち!」
(*‘ω‘ *)「ぶっ倒してきた!」
ハカン「まさか、あの熱気の中本当にやってしまうとは・・・」
(*‘ω‘ *)「ふふふ、エルちゃん西のほうではとってもすごい冒険者なのよ。」
ハカン「ありがとう冒険者よ。しかし・・・、どうにもこの溶岩の熱気が冷める気配はなさそうだ・・・。うーむ・・・なぜだろうな・・・」
(´・ω・`)「どうしてでしょうね・・・」
闇の精霊「ククク」
(´・ω・`)「・・・あんた知ってるわね」
闇の精霊「もうオマエもなんとなく察しが付いてるんじゃないか?奥へ言ってみろ。ラバ族の族長が黒いオーラを手にしたんだろう。」
(´・ω・`)「まーったく。どこまでいっても黒いオーラばっかりね。」
ハカン「どうかしたかね・・・?」
(´・ω・`)「あんねぇ。奥にラバ族の族長?がいるらしいのよ。そいつがこのひどい熱気の原因みたい」
ハカン「なんと・・・ラバ族の族長・・・最近大きく成長し、誰も手を付けられなくなったという・・・」
(´・ω・`)「処してくるわ」
ハカン「は・・・今なんと・・・!?」
制止するハカンおじいちゃんをよそに。
ラバ族族長!!!覚悟~~~!
ラバ族族長は炎に燃えた爪で絶え間なく攻撃してくる・・・!!
しかし、この最強の棍棒「エルちゃん棒」がある限り、私は負けるわけにはいかない!!!
でやーーーーーー!!!
秘技!!!GO☆RI☆O☆SHI!!!
ウオォォォォオォォ
そしてラバ族族長は溶岩に沈んでいきました。
(*‘ω‘ *)「ふふ、あぶないげない勝利だったわ」
闇の精霊「ほら、熱気が冷めてきた。あの管理人のじじいに報告しよう。ここでもオマエの力を示すんだ」
(*‘ω‘ *)「倒してきた。熱気も冷めてきたよ?」
ハカン「本当じゃ・・・信じられん・・・。君には感謝しかないよ・・・ありがとう。」
(´・ω・`)「それにしても・・・なんでこんなところで黒のオーラが・・・遺物でも近くにあったのかしら・・・」
ハカン「黒のオーラ・・・うぅむ。もしかしたらあれか・・・?砂漠で見つけた黒結晶・・」
(´・ω・`)「黒結晶?」
セレンディアにも黒結晶抽出場があった。ジョルダインがそれを密輸して軍事資金を集めようとしていたっけ・・・。
ハカン「君、数十年前に、カルフェオンとバレンシアの戦争があったのを知っているか?」
(´・ω・`)「ん?はい。それはジョルダインから聞きました。」
ハカン「あぁ・・・あの、カルフェオンに敵対行為をして職を追われた侍従長じゃな・・・。うむ。その戦争の時の話じゃ。わしと、友のメボ・ムラナンは戦に出る者のため、最高級の武器を作って商売をしようとしたのじゃ。武器を作って、砂漠を行き来している最中じゃったな・・・。砂漠の下に埋もれた黒い石を見つけたのじゃ」
(´・ω・`)「黒い石・・・?」
ハカン「最初はな、鋼鉄加工素材としてなにか役に立つかな、というぐらいの気持ちであの石を持って帰ったのじゃ。しかし・・・あの黒い石・・・いや、黒結晶は悪魔の力じゃった・・・。」
(´・ω・`)「悪魔の力・・・」
ハカン「さよう。どういう原理か知らんが、あの黒結晶を制作過程に用いると、想像を超える威力のある武器が作り出されてしまうのだ・・・。」
闇の精霊の力と通じるところがある・・・。私もこの力のおかげで、本来より強い力を出すことができる・・・。
ハカン「わしはその黒結晶は危険だと考えたんじゃ。しかし、メボ・ムラナンはそれを承知で、それを使おうとした・・・。」
(´・ω・`)「・・・なるほど・・・。」
ハカン「メボも、もともとはこの溶鉱炉で鍛冶をしておった。しかしそれを発見して、彼はここを離れてしまったな・・・。はぁ・・・もしかすると、この溶鉱炉の問題は、メボが持ってきた黒結晶のゆえなのか・・・もしそうなら、わしは彼を許せないな・・・。」
(´・ω・`)「うぅん。メボ・ムラナンさんは関係なく、三日間の闇のせいかもしれないですよ」
ハカン「うむ・・・そうじゃな。そうであることを願おう。ふふ、こんな老人になってすら、君のような若いものに愚痴を漏らしてしまって済まないな。・・・さて、黒いオーラの魔女と言っていたね。もしかしたら黒結晶と関係があるかも知れぬ。メボ・ムラナン、奴はアルティノという場所で武器と防具を作っておるよ。黒結晶のことを聞くならメボのほうが詳しい。行ってみたまえ」
(*‘ω‘ *)「ありがとう!ハカンおじいちゃん!!!」
ハカン「溶鉱炉を救ってくれて、ありがとう・・・君は、溶鉱炉の英雄じゃな」
(⌒▽⌒)「んへへ」
闇の精霊「クク、溶鉱炉の英雄だってさ。肩書きとしてのレベルが数段落ちるな。」
(´・ω・`)「そういうこといわないの。」
さて、それではアルティノに向かいましょう!!!今日はこのへんで!!(*´∀`*)